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沼にハマっています

沼にハマっています

パッケージデザインに携わるようになってから数年。気づけばすっかり、パッケージデザインの沼にハマっています。やればやるほど、知れば知るほど底が見えません。思っていたよりも、深い沼のようです。今回はパッケージデザイナーが日々感じている面白さ、いわば「パッケージデザイン沼」について、少しご紹介してみようと思います。

 

パッケージデザインの入り口

パッケージデザインの入り口

私がパッケージデザインに興味を持ったのは、学生時代のことでした。ポスターやロゴのように特別な場所に飾られるデザインではなく、日常の中に自然と混ざっているデザイン領域。その存在がなんだか魅力的に感じたのが始まりです。スーパーやコンビニで商品を眺めていると、そこに並ぶパッケージデザインそのものが小さな世界になっています。色や文字、写真、形。それぞれが限られたスペースの中で、自分の魅力を伝えようとしている。そんな光景が自分にとってはとても面白く感じられました。

パッケージデザインの魅力

実際に仕事として関わるようになると、学生の頃には見えてこなかった面白さが次々と見えてきました。

 

一つ目は、パッケージを通して企業の姿勢が見えてくることです。じっくり商品を見る機会が増えたことで、各企業が持つ空気感や「らしさ」が少しずつ分かるようになってきました。表面のデザインはもちろん、裏面表記の仕方、細かな表現・言い回しの違い。同じ商品カテゴリーでも、企業ごとに表現の仕方は異なってきます。そうした部分から、その企業の考え方や美意識、社会に対する姿勢が感じ取れます。また、商品の開発者の思いのようなものまでも感じ取れることがあります。
商品だけでなく、その背景にある企業まで知っていくような感覚。パッケージデザインならではの面白さだと思います。

 

二つ目は、過去のパッケージデザインからの学びです。
オフィスにはパッケージデザインに関する書籍が多数あり、過去に発売された商品や海外のパッケージを見ることができます。入社したばかりの頃は「こんな本があるのか」と驚きながら、一通り読み漁っていました。書籍を読み進めていくと過去のデザイナーたちがどのような工夫をしてきたのかがよく分かります。限られたスペースの中で、情報と魅力をどう伝えるか。そこには長い試行錯誤の歴史が詰まっています。それらを読み取っていく時間は学びも多く、とても面白いものです。

 

パッケージデザインの書籍
開くたびに興味深いデザイン、商品があります。

三つ目は、立体の面白さです。

パッケージデザインは最終的に何かしらの立体物になります。自分が制作したものが実際の形になっていく瞬間は、何度経験してもテンションが上がります。触れたり、開封したり、時には中身を食べたり、、、そうした体験も含め、立体物ならではの魅力があると考えます。また、ボトルや箱、フィルムなどの形状によって表現の方法も変わります。それぞれの特徴を理解しながら「どう見せるか」を考える作業は、とてもやりがいのあるものです。

 

店頭での戦い

そして最後は、店頭での戦いです。

戦いというと少し大袈裟かもしれませんが、実際に商品は店頭の棚に並び、消費者によって「買うか、買わないか」が選ばれています。そこには確かに「VS」の構造があり、パッケージ同士が、静かに競い合っているのです。その中で手に取ってもらえるかどうかは、本当に一瞬です。そうした緊張感こそが、パッケージデザインの面白さでもあり、同時に責任を感じる部分でもあります。

最後に

いかがでしたでしょうか。

パッケージデザインに興味を持ち始めてから、気付けば私の両足は沼にハマっていたようです。正直、自分でもここまでハマるとは思っていませんでした。パッケージデザインは、知れば知るほど底が見えません。最近ではスーパーに行くと、つい棚の前で立ち止まってしまいます。

「この色は強いな」

「この情報整理うまいな」

そんなことを考えながら商品を見ていると、あっという間に時間が過ぎていきます。気づけばまた、沼の奥へじわじわと沈んでいく。

それでもやっぱり、面白いのです。

 

デザイナー K.K

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