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生成AIを使ったデザインの可能性 後編

生成AIを使ったデザインの可能性 後編

前編のおさらい

生成AIをデザイン業務へ組み込むべく、代表的な生成AIである、ChatGPTとAdobe Fireflyを使ったデザインを試みた。

ChatGPTにデザインのアイディアを考えてもらい、Adobe Fireflyにアイディアを形にする画像を生成してもらったが、思い通りの画像は生成できなかったため、画像に加工を施すことにした。

以上が前回のおさらいになります。

画像の加工

まずメインの画像である、茹で卵バーの画像を作っていきます。

画像のいらない部分を切り抜いて、バーの形状に太さを変えていきます。

縦に潰して細くしました。断面を見せたいので、少し断面を広げ、断面の形と色を綺麗に整えます。

バーの形状が決まったら、あらかじめ生成しておいた、黄身の画像を合成して完了です。

あとは卵の殻を切り抜いて、色調を整えて画像の準備は完成です。

元画像は赤玉でしたが、やさしいイメージを表現したかったので、白玉に変えました。製品が白いので、殻が赤いと悪目立ちしてしまいそうです。

デザインに当て込む

生成した画像を組み合わせて、デザインに当て込んだものがこちらです。

当初に想像したような、棒状のゆで卵は一発で生成することはできませんでしたが、複数の生成画像を合成することで、一応ラフの通りにはできました

3.生成した画像を組み合わせてデザインする

画像の生成が終わりましたので、デザインする作業に移ります。

誰にでも手に取りやすいように、スポーティーな感じやストイックなイメージは控えめにして、品質感を出したいので、背景は上品な、明るい金色にしました。

卵の形状や柔らかさを伝えたいので、丸いフォントで品名ロゴを作ります。

製品自体が今までに無く奇抜なので、品名はわかりやすく『EGG Bar』としました。

タンパク質の量は大事な訴求ポイントですので、赤色を使って強めの表現にします。

ヘルシーで高タンパクな事もコピーとして補足します。品名のあたりに情報をまとめて、製品に目が行くようにします。

画像だけではイマイチどんな商品なのかわかりづらかったので、大きめにコピーを入れてみました。

少しだけスポーティーな感じが欲しかったので、品名のフチの部分を銀に光らせました。

追加でチーズ味も展開して、立体感をつけて、完成です!

いかがでしょうか?食べてみたいですか?

作業時間は正味2時間くらいでした。

正直こんなに簡単に架空の商品を作れることに驚きを感じます。ちょっと怖いかも…

最後に影をつけてそれらしくした画像

 

生成AIを悪用した、ディープフェイクなどの問題もあり、どこまでもそれらしく画像を作れることに、一抹の不安を覚えますが、それでも業務の効率化を考えると、これから先、生成AIと全く関わらずに生きていくことは難しいと思いました。

自分の仕事と真剣に向き合って、どんな価値を提供し、どうやって社会に貢献していくのかということを、しっかりと自分の中に確立しなければ、生成AIを活用するのは大変だと感じました。

以上です。お付き合いいただき、ありがとうございました。

デザイナー S.S.

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