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小さな水槽から広がる、大自然と創作の世界

小さな水槽から広がる、大自然と創作の世界

水草水槽

2013年 30cmキューブ水槽

デザイン業に邁進する日々「のんびり癒されたい」と、13年前に始めたアクアリウムは、いろんな種類の水草や流木で絵を描く、「水景画」とも呼ばれる「水草水槽」です。今回は、自然と対話しながらのんびり夢中になれるその魅力を少しお伝えしたいと思います。

水槽循環の仕組み

水槽の中では、水草や魚、微生物たちが織りなす「小さな地球」、自然の循環があります。魚の排せつ物や食べ残しなどの汚れは、微生物によって分解され、そして水草の栄養へと変わり、水草はその栄養を吸収し光合成によって酸素を生み出し、水質を整え生体活動へと。

水草水槽

原始林イメージは、家族に不評?!

水草水槽

バックライト導入!水上にも植物を、明るく楽しいイメージに

あたりまえですが大自然は待ってくれません。休日の朝は5時に起床、1人静けさの中で、水槽の手入れを始めます。伸びすぎた葉をトリミング、ガラスのコケをゴシゴシと、腰を痛めないように気を付けながらバケツリレーで水換えをする。透明なガラス越しに小さな生態系を整えていくこの作業は、大変に面倒なものです。しかし達成感は心地よく、誰かが褒めてくれる様子は無いですが、魚はうれしそうに泳ぎ回ります。

美しい水草の表現

光合成する水草
光合成、見えます。(浮草リシア)

緑の水槽

CO2無しでも簡単、緑の草原 (ハイグロ系)

始めた頃、特に驚いたのが、水草を用いて緑の草原(絨毯)を表現することでした。水草がじわじわと絨毯のように繁茂し、光合成によって生まれた出来立ての酸素の気泡に、命のきらめきそのものだ!とウットリと魅了されていました。

楽しいばかりではありません。謎の伝染病、停電、水質のバランスが崩れれば、すぐにコケが現れ、高級な水草ほど枯れ、良かれと添加したCO2で魚が衰弱したりと、思い通りに行かずとても困ります。渾身のレイアウトもあっという間に台無しになります。だからこそ、日々工夫を凝らしたり、情報収集する事も楽しみの一つになっていきます。

たくさんのアクアリウム雑誌

目にも優しい書籍も
YouTubeも凄いチャンネルばかりです。

そして「のんびり癒されたい」と始めたこの水草水槽、限られた空間に魅力をたっぷりパッケージする作業は、日々のデザインの仕事とも共通点が多いと感じます。自然との対話、探求心は、日常生活の中に潜むデザイン(創造性)の面白さに気づかせてもくれます。自分にとってアクアリウムは、この先もAIには作れない、そしてデザインせずにはいられない、のんびり広がる探求の世界となりそうです。

道端の草

小学生以来!道端の草も気になる存在に

水槽を使ったオリジナルデザイン

弊社60周年記念コーヒー
個人作品パッケージ

 

水草水槽に興味を持たれた方に、
オススメのアクアリウムスポット(東京)

●東京スカイツリーに隣接する「すみだ水族館」は、故・天野尚氏が手掛けた巨大なネイチャーアクアリウムです。凄い!
●東京駅 大丸10階「ADA LAB(エーディーエー ラボ)」買えるネイチャーアクアリウムが展示されており、その美しさを間近に感じることができます。大変オシャレなインテリアで、シャキシャキの水草も販売されています。観覧無料!
ご拝読ありがとうございます。
ディレクターS.T

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